(via thelovelybones)
釣り人の朝は早い。
凍った海面に降り立つと、宇宙服を着ていても底冷えがする。
かまわず釣り人はトラックを走らせ、自分のポイントへと向かう。
長年かけてようやく見つけた自分だけの場所だ。
車を止めて荷台から機材を下ろし、セットする。
ゆっくりとドリルが回転し、海氷の底にたどり着くまでは
コックピットで自分だけの時間。軽い朝食と暖を取る。
海氷突破のアラームは戦闘開始の合図だ。
仕掛けの先につけられた小型レーダーの反応を見ながら
獲物の影をさぐる。
待つこと小一時間。かかった。
さおを引き、簡単にはバレないことを確認すると
手元のモーターがうなりを上げ、一気に引き上げる。
釣り上げられた獲物は、その環境の急激な変化によるものか
はかなく凍りつく前の生命の一瞬のきらめきか、
地球のチョウチンアンコウについているような
先が白く丸いそれを振り回し、自分の膨らんだ体に打ち付けて
独特の音を鳴らし、そしてその動きを止めてゆく。
魚の名は、木魚。
この地の釣り人は、一匹ごとに祈りをあげ鉦をたたいて
いのちに敬意を表し、その冥福を祈るという。
冬のエウロパ。今日もこの地に季節の音が響き渡る。
(via momizine)
そういえば、某推理マンガで視線誘導に関して面白いエピソードがあるんですよ。
ぜひ聞きたいです(かなり食いつく。
実際に全てのページに視線誘導の矢印を書き入れてみると、メインの矢印の流れ
(読者視線の流れ)から、推理に関係あるセリフやモチーフは全てその線
上に乗っていて、それ以外のどうでもいい脇話や、惑わすためのセリフなどは、
そのメインの矢印の流れから外れているのです。
あまりにもそれが見事で顕著だったので、菅野先生に「ほらね」と実際にやってみせてもらって、
感動しました。